ベレット雑記
古本まゆ いすゞベレット1800GT
ヒートプレート3

2015年12月7日

 ボンネットを開けた時に、SOLEX用のヒートプレートが破損しているのを見つけました。
 ただの板ですが、狭い隙間に、全てぎりぎりに収まるように、現物合わせしては、逃げを切ったり削ったりの修正の繰り返しで、意外と苦労した作品です。
 物を作るときは、大抵オーヴァークォリティで製作するのですが、この時はホームセンターに材料を探しにいったら、1mm厚のアルミ板しか売っていなかっ たので、やむを得ずそれを使いました。ステー部分は、1mmのアルミでは強度が完全に不足するので、二枚貼り合わせて作ったのですが、切れ目を入れて90 度に折り曲げたプレートへの取付部分が、エンジンの振動で保たなかったようです。


 今回は、絶対に壊れない強度のヒートプレートを製作します。
 2mmのアルミ板を使えば大丈 夫なような気もするのですが、同じ構造では切れ目を入れて折り曲げた部分が、どうしても弱いので、ホームセンターで絶対破損しない強度のある素材を見繕い ます。
 流石に無加工で流用できそうものはなかったのですが、閃くところがあって、3mm厚のアルミのアングルを買ってきました。


 アングルから、二種のパーツを切り出して、


ブラインドリベットで、パーツを合体させれば、強化型ステーの完成です。


 当店の近くに、比較的新しくできたホームセンターには、最初のヒートプレートを作った時には見つからなかった 2mm厚300×400のアルミ板が置いてありましたので、これを使ってプレート部分を製作することにいたします。2mmの板となると、1mmとは段違い にしっかりとしています。
 これを205×400に切ります。インターネットで学んだ方法ですが、板の裏表にカッターで切れ目を入れて、切り落とす部分を固定し、板を前後に動かせば綺麗に切れ(折れ)ます。2mmの板でも問題有りませんでした。
 これを一枚目のヒートプレートに重ねて型を取り(少し修正して)、ドリルと金鋸と鑢で加工します。これが、一枚目の時に現物合わせを繰り返して割り出した、ベレット1800GT SOLEX仕様ヒートプレートの正しい形です(^_^)。


 エンジンの振動で、プレートが上下にぶれる(2mmあれば大丈夫な気もしますが)のを防ぐために、二辺を15mm巾で下に折り曲げます。やはりプレート の裏表に切れ目を入れて、店の前の排水溝と蓋の隙間に挟んで曲げたのですが、流石に2mm厚となると90度まで曲げることは出来ませんでした。

 ステーに取り付け用の螺子穴を開け、実際にキャブの側面の螺子穴に取り付けてみます。まず下側を螺子で固定し、上の穴は現物合わせで鑢で削り、穴の位置 を微修正します。SOLEXから突き出した螺子とステーが干渉するようなので、少し逃げを切ります(写真は逃げを切る前で、干渉を避けるために表裏逆向き に取り付けています)。


 一枚目と同じプレートの位置に、片方のステーをリベット留めで固定します。


 ここで、一度SOLEXに取り付け、現物合わせでもうひとつのステーの固定位置を確認しときます。
 合わせてプレートの方のチェックも行います。一枚目と同じエキマニの逃げ、スロットを開けたときのシャフトの逃げは問題有りません。今回ボディ側を折り曲げているので、ボディの逃げの巾は、広く拡張する必要が出てきました。
 現物合わせで付けた印を元に、「目じゃあ」で測って、もう一枚のステーを固定して、合体完了です。
 折り曲げた部分は、あと10〜20度くらい曲げて直角にしたいので、金槌で叩きました。流石に2mmのアルミ板となると、ちょっと手強い。


 インターネットの小口販売で注文しておいた、M5×12のアルミ螺子で、ダミーのステーを螺子留めしてみたところ、下の螺子は8.5mm、上は10mmくらいの長さで良さそうですね(9mmと11mmくらいを予定していました)。螺子をこのサイズに合わせます。
 仮固定してみたのですが、特に問題はなさそうです。ステーの逃げ部分に、まだほとんど隙間がないので、あと3mmくらい切ってから、きちんと固定します。
 板が厚いと、質感にも違いがでるようです。質感は、材料の値段に比例するってか。


 やっと完成です。



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