謎の茸 枯れ葉の上に生じた円柱形の茸、弾力がある。全く正体が判らない。 この茸については、形の類似からチャダイゴケの仲間ではないか?というご教示をいただいておりますが、三週間以上もこのままの形を保ち続けたことから、違っているものと思われます。 また、茸の傘を切り取ったものではないか?というご教示もいただいておりまして、この説は完全には否定できないものの、やはり同じ理由で否定的に考えております。 確かなことは、もう一度この茸を見つけて、胞子の鑑定をお願いしないと判らないと思うのですが、先日、大野博之さんより、興味深い意見をいただきましたので、以下その内容を紹介させていただきます。 最近、今関六也・本多修朗著『風流キノコ譚』をやっと手に入れまして読んで居ましたら興味深い記述がありました。 「プクリと膨れた杭か楔の様で、傘と柄の区別も無ければヒダもツバも無く、中の詰まったラッパ状の白いキノコ」が仙台で採取された。「鼓を白羽二重で包んで括った様」なので「ツヅミタケ」と仮称した恐らくシロアンズタケに子嚢菌の一種(今関氏によるとHypomycesに近いByssonectriaでは無いか、との事)がが寄生した物では無いか。 (P249以降を適宜要約) 挿図は2種類あり、片方は楔状に長く「謎のキノコ1」とはかなり違う外見でしたが、もう一つは「謎のキノコ1」を思わせる物がありました。 そして「珍しい種類だと思う」とありました。 ネットで「ツヅミタケ」を検索したところ、ベニタケ類に寄生したと思われる画像が1件だけありましたが、それは楔状の方の挿図を思わせる物でした。 当方、最初に「謎のキノコ1」を見た時に「シロアンズタケでは?」と思ったのですが、シロアンズタケに子嚢菌が寄生した物だったとしたらその外見と、長らくその形のままだった、と言う事も納得出来ます。 更に追加のご意見として、 先日、『岩手・青森のきのこ500種』『続青森県のきのこ』と言う図鑑を見ていましたら「ふじつぼたけ」の名で、「謎の茸」に良く似た物がありました。 どちらも寄主不明とありますが、ヒポミケス菌寄生との見解は一致していました。 勝手ながら、「謎の茸」は、シロアンズタケにヒポミケス菌が寄生した物、の意を強くした次第ですw とのご教示をいただきました。 大野博之 さん ありがとうございました。 |